新聞を読んで。

産経新聞6月3日より

不信任案の意味は、この国の政治を今の内閣に信頼して任せられるかどうかを問うことにつきる。では東日本大震災という国家的な危機に際して、菅首相がその地位にあって本当に良かった、そう断言できる国会議員が何人いるだろうか。

震災復興の途上で、首相を代えるべきではないという言い方をする議員は多い。政争をしている場合ではないという意見もよく聞かれる。

菅首相が震災対応の責任者であったこの2ケ月半あまりの期間、政府の被災地復旧対策、東京電力福島第1原子力発電所事故への対応は惨憺たるものだったことは、多くの人々が認めざる得ないだろう。

遅々として進まぬ瓦礫の処理、仮設住宅の建設、、。政権は一体何をしてきたのか。これまで菅首相は震災対策に成功しているから、これからも菅首相のまま震災復興を進めて欲しいと思う議員がいるなら、堂々と名乗り出て欲しい。少なくとも産経新聞が取材した多くの議員の中には、そう明言した人物はいなかった。にもかかわらず、菅首相の当面の続投を許した不信任案否決という結論は、国民に対する欺瞞というしかない。

不信任案採決直前に開かれた民主党の代議士会で、菅首相は震災と原発事故対策に一定のめどがついた段階で退陣する意向を表明した。これをもって、当日朝まで不信任案賛成に傾いていた多くの民主党議員が雪崩をうって反対に転じた。まったくの茶番劇である。

菅首相の言う「一定のめど」とは、どうやら復興基本法案と平成23年度第2次補正予算編成のめどがついた時点を指すらしい。これについて鳩山由紀夫前首相は6月にもその時期が到来すると示唆している。

だがもともと政府・民主党は今国会の会期延長に慎重であり、菅首相は第2次補正予算案の国会提出時期について8月以降の次期国会を念頭に置いていたはずだ。もっと言おう。 これでは菅首相は震災復興に、もたつけばもたつくほど長く地位にとどまれることになる。笑うしかない。

そもそも、菅首相には震災復興を任せられないから不信任案に賛成するという姿勢だった一部の民主党議員たちが、菅首相が震災復興にめどをつけるまで退陣時期を待つというのも意味不明である。菅首相にそれを任せられるのなら、はじめから不信任案に同調する必要もなければ、菅首相がその時点で辞任する必然性もない。

民主党の分裂を回避するために、反対に回ったという理屈も論外である。震災復興より、党の結束維持を優先させたというのか。

不信任案に欠席・棄権した議員たちにも問いたい。     不信任案こそは、国会議員としてもっとも基本的な判断を迫られる決議である。自らの政治生命をかけて、今の内閣を是とするか、非とするかを結論付けなければならない。      その重大な決断を放棄した人に、議員としての資格があるのか。

このブログ記事について

このページは、川口まさやが2011年6月 4日 17:01に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「Disgusting!」です。

次のブログ記事は「大阪維新の会」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

カテゴリ

ウェブページ